ロンドンの夏とトマトソースづくり

#ヨーロッパ #暮らし #安田和代

2026/09/0110 Views

writer:安田 和代(やすだ かずよ)
ロンドン在住の日本人編集者/ライター。昼は本を編み、夜は毛糸を編み、週末は畑で有機野菜を育てる日々。読書、写真、畑しごと、発酵食品&保存食づくり、編みもの、ポッドキャスト「試運転(仮)」、通信制大学で食物学の勉強など、あっちもこっちも。

熱波が何度も訪れた今年のロンドンの夏。
現在も山火事や水不足が問題となっているなかではありますが、野菜づくりはつづいています。

ロンドンの夏2026

8月末になって、ロンドンにようやく雨が降りました。
もう2カ月以上も、まともな雨がなかったので、多くの人にとって恵みの雨だったと思います。

日本でも報道されていたと思いますが、今年のヨーロッパの夏は、熱波に次ぐ熱波。
日本のようにエアコン設備が整っていない状況で、ロンドンも38℃に達する日もあり、地下鉄やバスでは、多くの人がポータブル扇風機を持って顔に風を当てながら通勤する毎日でした。
観測史上で最も乾燥した7月で、英国の環境庁から「干ばつ宣言」が出され、ロンドンでは、公式にホースを使っての水やりや洗車が禁止となりました。

8月末になって、ようやく雨が降りましたが、夏の間に完全に乾いた芝生はいまだカサカサのまま。
復活するまでは、少し時間がかかりそうです。

アロットメントでも、2、3日に一度水やりが必要となりました。
ホースの使用制限は出ていましたが、どうやら「野菜を育てている場合」に限り例外とみなされるそうで、おかげさまで、水やりを続けることができました。
花や木にはホースで水やりすることが許されないため、まずはざーっと野菜だけにホースで水をやり、そのあと花と果樹には、じょうろで水やりをするという、非効率この上ない方法ではありましたが、なんとか無事に収穫にこぎつけました。

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気候変動が畑に与える影響

「なんとか無事に、収穫にこぎつけた」とは書きましたが、気候変動の影響はかなり大きく、いい意味でも悪い意味でも状況はいろいろと変わってきています。

例えば、今年は温室での育苗にことごとく失敗する年でした。
なんといっても温室内が暑くなりすぎて、発芽する前に種が腐ってしまうのです。
トウモロコシやカボチャは全滅で、そのために新たに種を買い直し、直まきで育苗し直したのでスタートがかなり遅れて、例年よりも大きく育っていない状況です。
3年前までは温室でしか育たなかったナスは、一昨年あたりから露地栽培のほうがうまくいくようになりました。
これは、気候変動による数少ない利点ですね。
トマトは、強い日光にさらされすぎたせいか、例年よりも皮が硬いようですが、それでもたくさん実ってくれているのは、ありがたい限りです。
今年も10種類くらい育てているので、味の違いを楽しんでいます。

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トマトソースづくりの季節

採れすぎるトマトを前に、例年通り、トマトソースづくりに励んでいます。
過去10年、いろいろな方法を試してきましたが、今のところこれがベストかな、という作り方に達したので、ここでご紹介したいと思います。

プチトマトはそのまま、大きなトマトは2つか3つに大きく切って、オーブントレーに並べ、オリーブオイルを上からふりかけ、120℃に予熱しておいたオーブンに1時間半〜2時間入れて、低温スローローストします。
ローストしたトマトを大きめのステンレスの鍋に入れ、ハンドブレンダーで、皮が気にならなくなるくらいなめらかにし、トマトソースの重量の0.7%の塩を加え、弱火で1時間くらい調理します。
あとは、消毒したビンに詰めて脱気処理をし、ラベルを付けるだけです。

時間は少しかかるものの、とても簡単に美味しいトマトソースができますし、脱気処理をきちんとしておけば、1年くらいはもつので、翌年のシーズンまで楽しめます。
もしも大量のトマトが手に入ったときには、ぜひお試しください。

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