小寒から大寒へ

writer：風間理紗
室礼研究家 / 食農教育家美しき土となる暮らしの風景を紡ぐ　キセツクラシの会しつらいなおらい主宰日本の伝統的な暮らしの文化である室礼と出逢い、茅葺き屋根の古民家を舞台に、季節の室礼や手仕事を通して自然を五感で感じる親子向けワークショップを多数開催。小学校における教科連携食農教育プログラム制作と実践も重ねる。ヒトが自然の一部として今を存分に暮らせば暮らすほど自然も豊かになる暮らしの文化の共創と継承に力を注いでいる。

人日の節句

早朝から出かける家族がいるから、明日はみんなで早起きして七草粥をみんなで戴こうね。

そんな話をした翌日、人日の夜明け前。
外は真っ暗、南の空に細い月が見える中、家族皆の無病息災を祈って七草を刻み、コトコトお粥を炊きました。

とはいえ、子どもたちは起きてこないかなと思っていたら、おはよ〜と起きてきた。
えらい！ということで、今年も、家族みんなで人日の節句をお祝いできました。

一口食べれば、あたたかいお粥がからだの中をすぅっと通ってゆくのがわかる。
そして胃の一番深いところに到達して、ほわ〜っと体全体を温めてくれる。

美味しいね。有難いね。
やさしい、いたわりの日。

ごちそうさま。と手を合わせた頃には、静かに夜は明け。
上ってきた朝日は一瞬真っ赤に染まって。。。
また何事もなかったように世界を明るく照らしている。

春はあけぼの。
こんな何気ない幸せがこれからもずっと守られるように。
私にできることを一つ一つ丁寧にしていこうとまた改めて気持ちを新たにした日。

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