初心者にオススメの「モッコウバラ」

#ガーデニング #暮らし #遠藤昭

2021/05/07512 Views

writer:遠藤 昭
メルボルン駐在時、300坪の庭にてガーデニングに目覚め、多数のガーデニングコンテストを受賞。著書『はじめてのオージープランツ図鑑』(青春出版社)。

初心者にもオススメの「モッコウバラ」

毎年、ゴールデンウィーク頃に見頃を迎え、薔薇なのに棘が無く、常緑の葉を持つのが「モッコウバラ」。
淡い黄色の小さな八重の花が重なり合うように咲く姿は、豪華でもあり、また可憐でもあり、近年、人気が高まっています。

一般的に薔薇というと、病害虫が多く、”育てるのが難しい”というイメージですが、この「モッコウバラ」は育てやすく、ガーデニング初心者にもぴったりです。

私はかれこれ25年以上、ガーデニングを趣味として親しんできました。
その中で、50種類以上の薔薇を育ててきましたが、もっともオススメの薔薇が、この「モッコウバラ」です。
多くの薔薇は、害虫や病気で枯れてしまいましたが、「モッコウバラ」だけは、虫もつかず、病気にも罹らず、本当に丈夫で長持ちしてくれるのです。

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「モッコウバラ」との運命の出会い!

私がはじめて「モッコウバラ」と出会った日の事を、今でも鮮明に覚えています。

今の家に1995年のゴールデンウィーク中に引っ越してきて、その直後の「母の日」に、近所の園芸店にカーネーションを見にいきます。
そこで目に入ったのが、可憐で小さな黄色い八重咲の花をいっぱいに咲かせる、鉢植えの「モッコウバラ」でした。

当時の私はガーデニング初心者。
「モッコウバラ」も今ほど一般的ではなく、私はその可憐な花が「モッコウバラ」であることを、その時初めて知ったのです。

店の主が、「この薔薇は棘が無く、常緑で、これからの庭づくりには最適。これから必ず人気が出てくる」と、私に熱く説明してくれました。
そのプレゼンにより、母の日のプレゼントはいつもの「カーネーション」ではなく、「モッコウバラ」を選択することになりました。

毎年母の日に買う「カーネーション」の鉢植えは、すぐに枯れてしまう事を、私は既に学習していました。
「これなら枯れずに咲き続けてくれるので、毎年買わなくて済む!」
それこそが「モッコウバラ」を連れ帰った、一番の理由でした。

店の主は「花が終わったら骨粉などをお礼肥に与え、剪定も一般の薔薇とは異なる時期で、花後にすると良い」と教えてくれました。
確かに、その後も手を入れたのは、この2つのことだけでした。

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「モッコウバラ」の咲く風景

持ち帰った「モッコウバラ」の鉢植えは、開花中を部屋の中で楽しみ、花後に地植えに移します。

場所を移した「モッコウバラ」は、すくすくと育ち、隣家との壁際に、見事なアーチで美しく咲き誇ってくれるようになりました。
それから10年ほど、「モッコウバラ」の咲く風景が楽しみで、毎年4月下旬から5月上旬にかけて、たくさんの写真が残っています。

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花が美しいのは思い出があるから

そんな思い出の写真の中でも、もっとも浸ってしまうのが愛犬メル。
彼女はもう10年以上も前に星になってしまったのですが、「モッコウバラ」のカチューシャを乗せた写真は、今でも部屋の中に飾ってあります。

”花が美しいのは思い出があるからだ”と言われますが、「モッコウバラ」を見るとメルを思い出します。
メルはとても元気のある犬で、毎朝、クタクタになるほどほど一緒に走ったものでした。

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庭とは人生を映すもの

私にとって、庭の思い出は、もちろん「モッコウバラ」だけではなく、さまざまな植物とそれぞれに長いストーリーが存在します。
結局は、”庭とは人生を映すもの”と、この歳にして感じることになりました。

今、世の中はコロナウィルスで、私達は未曽有の事態に直面しています。
明日の自分はどうなるかわからないけれど、できることは、今日という日を大切に生きる事。
植物をしっかり愛でてあげると、彼女たちは必ず、私達にエネルギーと明るい未来を与えてくれるのです。
25年以上の時間を共に歩んできた「モッコウバラ」が、そんな大切なことを教えてくれたような気がします。

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