オーストラリアン・ガーデニング

#ガーデニング #暮らし #遠藤昭

2020/02/024433 Views

writer:遠藤 昭
メルボルン駐在時、300坪の庭にてガーデニングに目覚め、多数のガーデニングコンテストを受賞。現在は川崎市緑化センター緑化相談員を務めながら、園芸文化の普及啓蒙活動をする。著書『庭づくり 困った解決アドバイス Q&A100』(主婦と生活社)。

植物やガーデニングにはまっていったきっかけ

はじめまして、Alexと申します。
Alexはペンネームです。
僕が仕事でメルボルン駐在していた時に、日本人の名前は覚えにくいということで、現地スタッフが名前の最初の文字と同じ発音で始まる名前を付けて呼んでいました。

日本では考えられないのですが、当時住んでいた家は敷地が300坪もあり、さまざまな珍しいオーストラリアの花が一年中咲いていて、週1回ガーデナーさんが手入れに来てくれていました。
それでも現地では平均的な大きさの住宅で、周りの家にも必ず広い芝生の庭があり、住宅街は花と緑に溢れていました。
メルボルンは庭園都市ともよばれ、英国の伝統を引き継ぐ美しい街なのです。

週末には、毎週のように庭でバーベキューをした思い出があります。
振り返れば、メルボルンで広い庭付きの家に5年間住んだのが、僕が植物やガーデニングにはまっていったきっかけでした。

(写真上)当時住んでいた住まい
(写真下)ホームパーティーの様子

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横浜の我が家で思い出の花を

帰国後、なんとか横浜の我が家で思い出の花を咲かせて、楽しかった当時の生活や,優しい人々の思い出をよみがえらせたいと思いました。
帰国したのが1992年で、当時は、まだ日本ではオーストラリアの種や苗は販売していませんでした。
ある時、インターネットで、オーストラリアの種苗業者から種を正規に輸入できる事を知り、種子を取り寄せました。

まさか、不思議大陸の植物の種が日本で発芽するとは思いませんでしたが、種を蒔いたら発芽して育ったのです。
種蒔きの方法が面白い!
オーストラリアの植物の種蒔きの方法を調べると、「山火事を経験させる」為に、種に熱湯をかけたり、ティシュで包んで燃やしたりと信じられない方法なのです。
それが、実践したら本当に生えたのです。

今、オーストラリアでは大変な山火事が報道されていますが、オーストラリアの樹木は山火事で種が弾け、その後に雨が降って発芽するものが多く、逆に山火事が無いと、新しい樹木は発芽しないのです。
今回の大規模な山火事は大変な災害ですが、通常、小さな山火事で、植物は子孫を繋いでいるのです。

オージーガーデンの虜に

僕は、このオーストラリアの植物の不思議が堪らなく面白くなってしまいました。
その後は「アカシア」、「グレビレア」、「ボトルブラシ」等々様々な植物が種から育ち、我が家の庭で沢山の花が咲くようになったのです。

僕は嬉しくてたまらなく、この感動をより多くの人々にも伝えたくて、僕のホームページにアップしました。
そして英語版も加えました。
すると、オーストラリアの人々から、励ましのメールや種が届いたのです。

東京のオーストラリア大使館のガーデナーからも問い合わせがあり、大使館にオージーガーデンを作りたいと相談されて、僕もプロジェクトに参加し、2004年には、本格的なオージーガーデンがオーストラリア大使館に誕生しました。
大使館の庭には、我が家から数本の「ユーカリ」や「グレビレア」、そして胞子から育てた、ジュラシックパークに出てくるような、木性羊歯の「ディクソニア」も嫁入りしました。

オーストラリアの園芸サイトからも、我が家のオーストラリアン・ガーデンのレポートを頼まれ、毎月、庭の状況を英語でレポートしました。
イギリスの権威ある王立園芸協会の会誌にも僕の庭が紹介されたのです。

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花と緑の楽しみ方

オーストラリアン・ガーデニングの魅力は、個性的で魅惑的な植物たちです。
南半球で固有の進化を遂げた不思議な植物は、大自然の神秘をそのまま伝えてくれます。
そして、オーストラリアの文化はイギリスの文化を継承しており、クロスカルチャーの国でもあり、様々な文化がガーデニングにも反映されているのがまた、魅力的です。
日本の盆栽もまたポピュラーなのです。

もとは小さな種だったオーストラリアの花が縁で、大勢のオーストラリアをはじめとする、海外の人々との交流が広がりました。
我が家の庭には約50種類のオーストラリアの花木が、一年を通して花を咲かせてくれます。
オーストラリアの花との出会いは僕の人生を楽しく豊かにしてくれました。
定年退職後、趣味だったガーデニングで社会貢献をすることを考え、プロのガーデナーになりました。
現在、園芸文化の普及啓蒙をライフワークとしていますが、そもそもの原点は、メルボルンで庭にある生活を経験した事だったのです。

今は横浜で猫の額ほどの庭付きの家に住んでいますが、これから、毎月、花と緑の楽しみ方を、お伝えしてゆきたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

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